第二種電気工事士への道【技能試験編】②

第二種電気工事士

技能試験練習でのポイントを私なりにまとめました。

まずは候補問題別の練習結果

これまでの練習結果は下表の通りでした。
本番を意識して、ゴミ袋の貼り付けから作成後のチェック完了までの時間を計測しています。
青色太字は候補問題ごとのベストタイムです。

候補問題№1回目2回目3回目4回目5回目平均
139分29秒32分40秒25分30秒26分39秒32分54秒31分26秒
233分46秒25分34秒25分29秒25分56秒27分41秒
335分28秒27分11秒29分49秒26分11秒29分40秒
440分30秒27分50秒28分50秒30分14秒31分51秒
533分25秒28分02秒32分21秒31分49秒31分24秒
635分14秒30分16秒23分20秒26分06秒28分44秒
737分08秒30分10秒26分38秒31分19秒31分19秒
837分06秒32分50秒29分39秒33分06秒33分10秒
932分30秒24分07秒25分41秒27分39秒27分29秒
1024分18秒22分15秒22分19秒21分43秒22分39秒
1132分06秒27分38秒29分55秒29分13秒29分43秒
1234分24秒28分08秒29分06秒26分27秒29分31秒
1331分55秒28分01秒21分29秒30分13秒27分55秒

基本的には大きなやり直しがなければ制限時間内に完成させることができていましたが、
回数を重ねるごとに時間配分を考えながら余裕をもって作業できるようになりました。

なお、候補問題№1は結線ミスのトラウマがあったため、「おまじない」として5回目の練習をして自信をつけました。

ポイント1「狭さに慣れる」

技能試験は会場によって環境が大きく異なり、基本的には机が狭いとの噂でした。
私はカッティングボードの上にB3画用紙を敷き、保護板(厚紙)に見立てて練習しました。

ポイント2「作業スペースを広く使う」

腰袋をお腹の前に巻いて机上の工具を最低限になるようにしました。

DENSAN JND-861を選びました

ポイント3「複線図を早く書く」

複線図は3分以内の描けるように繰り返し練習をしました。
ジョイントボックスは破線ではなく実線で時短。
配線の色は記入せずインクの色を決めて時短。
私は
白線:青インク ※圧着マーク記号
黒線:シャープペンシル
赤線:赤インク ※連用取付枠使用箇所
緑線:緑インク ※器具、ジョイントボックスとアース線に使用
使用するペンも何種類か試して最終的には4色ボールペン+シャープペンシルに落ち着きました。

ポイント4「手袋」

手袋には拘りました。
全てはランプレセプタクルを一番早く施工できる指先の感触
・プラスドライバーの回しやすさ
・ネジを通した「のの字曲げ」の押さえやすさ
を最重視しました。

何度もテストした結果、選んだのはこちら!!
東和コーポレーション トワロン 天然ゴム背抜き手袋 SG-R102
フィット感、指先の感触、作業性、見た目のカッコ良さ?? 全て○
※あくまで個人の感想です

ポイント5「プラスドライバー」

HOZAN DK-28に入っているドライバーは少し小型、
ランプレセプタクルのプラスネジを高速で回せるドライバーを探した結果、
YouTubeやネット記事で見つけた
平井工具 クッション電工ドライバー D-6060-2-100

軸先端のローゼット加工と握りノブの適度な重さで、遠心力で効率よく回すことができます。

ポイント6「時短工具たち」

その他、施工作業と準備・解体の為に揃えた工具を紹介します。
アンダーラインは特にお勧めの工具

上段左から
プレートはずしキー(Panasonic WV8400):器具からの電線外し
VVRケーブルストリッパー(MARVEL MC-012):VVRケーブル外装被覆剥きに使用

下段左から
ワイヤーカッター(HOZAN N-16):作品の解体用として買ったがほとんど使わず
ケーブルカッター(HOZAN N-18):線材の準備、作品の解体、リングスリーブの切断に使用
電工ニッパーニッパー(HOZAN N-12):ゴムブッシングの穴あけに使用
丸ペンチ(クニペックス 2205-140):「のの字」曲げのバックアップ
ドライバー(VESSEL No.220(+2×75)):グリップ中間部分の感触がGood
ラチェットドライバー(VESSEL No.2200(+2×100)):高速化を期待したが・・
ドライバー(平井工具 D-6060-2-100):文句なしレギュラー!!

ケーブルカッター以外は試験会場に持参しました。

ポイント7「手尺と工具へのマーキング」

作業時間短縮には、工具の持ち替え回数の削減、電線の「長さを測る」時間の短縮が有効です。その為には、一番よく使う工具の各部位間の長さなどをベースに(グリップ長、グリップ幅など)目測で決め、そのまま工具を持ち替えずに作業するのが良かったです。

私の場合はVVRストリッパー(HOZAN P-958)をベースに自分に合った場所で長さが測れるようにしました。例えばVVFケーブル 2.0mm 2C(シース青)のシース100mm剥くには、工具を持ったまま右手ピストルで測っていました。

右手ピストルで約100mm

続けてシースを剥きます

さらに続けて被覆を20mm剥きます。
HOZAN 合格ゲージ P-925で素早く測れます

練習を始めた頃、2.0mmと1.6mmをよく間違えて挟んでしまい、心線被覆を傷つけることがあったので、P-958のケーブルマーク上半分を青色のサインペンで色付けしていました。
※試験本番で特に指摘されることはありませんでした

HOZAN 合格ゲージ P-925にも
10mm
12mm
18mm
20mm
のところにマークをいれていました。
※こちらも試験本番で特に指摘されることはありませんでした


なお、工具へのマーキングは解釈が様々で、オフィシャルにはNGと言われることがあります。また、試験会場によっても判断が変わる可能性があり、十分注意してください。

ポイント8「器具メーカーに慣れる」

技能試験に使用する器具、部材のメーカーは複数あり、特に器具は東芝、Panasonic、明工社が主に使用されるとのことで、できる限り揃えて扱いに慣れておく。

ランプレセプタクルは左から東芝、Panasonic、明工社、露出コンセントは東芝、Panasonicの順
東芝と明工社は、ネジ径がφ4.5mmほぼ同じ感触
Panasonicはネジ径がφ4.0mmで「のの字」曲げは少し気を遣う

ベストな施工サンプルを作成し、「のの字」曲げ径や電線の曲げ方、被覆剥き長さを自分なりに研究しました。

あと、当初、欠陥除外例として「ランプレセプタクルの台座の欠け」とあったが良くわからず、
明工社で練習して分かりました。
こういうことです↓ ネジを強く締め付けすぎると、金属プレートの捻転で台座が欠けます。

スイッチやコンセントも配置やストリップ長さが違う

ストリップ長さもPanasonicは10mm、東芝は12mmだったりする。
Panasonicもすべて10mmかというと、そうではなく、2EETなどは12mmだった。(メーカー許容は9-14mmとのこと)
実は技能試験本番で候補問題№9を受けましたが、EETがPanasonic製で、裏面緑色を見て反射的に10mmでストリップ&結線をしていました。完成後の最終チェック時に12mmであったことに気づきましたが、許容差を知っていたのと心線が見えず、かつ、引張っても抜けなかったので、欠陥判定にはならないと思い、やり直しはしませんでした。作品は過去最高の出来栄えで自信はありましたが、試験終了後、唯一の不安材料でしたので、これから受験される方は、お気を付けください。

ゴムブッシングもボックスコネクターも色々あります。

ポイント9「バックアップ&リカバリーを練習する」

使い慣れた工具を持参し忘れた時のことを考え、シース剥き、心線被覆剥きがペンチ電工ナイフでも加工できるよう練習をしました。
また、リングスリーブのやり直し差し込み型コネクターに差した線を素早く抜く練習もしました。
特に4本差しは大変・・・

ポイント10「のの字曲げ練習」

92%以上の確立で必要な「のの字」曲げの練習は入念に。※時短ポイント
ランプレセプタクル施工は70秒目標で練習していました。YouTubeでは1分切る強者もいらっしゃいましたが、私はそこまでやると施工ミスが多くなり、結局やり直しに時間がかかってしまいました。
高望みはせず、自分の技量に合った目標時間を設定しました。
実は「のの字」曲げ加工そのものもさることながら、台座に通す電線の曲げ方や、一発でネジ位置に「のの字」曲げがくることプラスネジの外し/締めのスピードが決め手です。

納得が行く迄、何度も練習しました。

「のの字」曲げコレクション(笑)

ポイント11「材料表から試験問題を見抜けるようにする」

技能試験では試験開始前に問題用紙が配布され支給材料の確認時間があります。
問題用紙配布から材料の確認までには少し時間があるのですが、問題用紙の表面に材料表があるので、そこから試験問題を見抜きます。

私が受験した問題の特徴は以下でした。
・600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平型(シース青色)、2.0mm、2心、長さ約600mm 1本
・600Vビニル絶縁電線(緑)1.6mm 長さ約150mm 1本
・埋込コンセント(15A 125V 接地極付接地端子付 )1個
・リングスリーブ(中) (予備含む)3個 ※つまり2個使う

青ケーブル2本、EET、中スリーブ2ヶ所使いで№9確定

合わせて表面から薄っすら裏面が透けて見えるので、№9の複線図と完成後の作品を思い描きつつ
作業手順と机上に出す工具を決めました

試験開始前にここまで準備と心づもりでき、落ち着いて作業に取り掛かることができました。

練習3回目の№9

皆さんの参考になれば幸いです。

byコバ


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