前回製作したスイッチボット水温計の防水プローブ内に浸水している様子なので、より防水性の高い方法を模索、前回同様チタン合金製の防水カプセルでトライしてみた。(SwitchBot本体の改造記事はこちらを参照ください→「SwitchBotで水温を測る!【長編】」)
2025年1月23日(木) 5:06 39秒現在の水温と防水プローブ内の湿度です。
上記表示はShow Temperature for SwitchBot MeterWordPressプラグインを使用しています。実際のSwitchBotトークン情報でSwitchBot APIから温湿度計データを取得し、写真上のLCDに表示する仕組みになっています。※写真は今回改造した水温計とは異なります。
まずは前回製作した防水プローブの水温・湿度測定データの紹介
水槽に設置して約1週間、相対湿度が一定ペースで30%→60%超となり、浸水確定です(笑)
水槽の水温は24.8℃~25.8℃で正常に維持されていた。ギザギザ山の回数でヒーターONになった回数、山の角度で室温の高低が読み取れる。なお、水温が一瞬下がっているところは水替えでプローブが水面上に露出したためだ。
再製作に向け材料を揃える
4芯ケーブルは3m余っていたので、新たにSHTC3センサー付き基板3個と、チタン合金製防水カプセル2個を追加調達。
なみにSHTC3センサーは前回同様Amazon@440円で購入。中国からだが1週間程度で届いた。案外早いかも。
基本構造は前回の逆、上下反転させる
新しいプローブを考える。
防水ケースは前回同様チタン合金製防水カプセルを2個購入。
前回はチタン合金に「穴あけ」できるかどうかが不安だったため、敢えて薄い底面に穴を空けた。
前回穴あけ加工できることが分かったので、今回は元々やりたかった蓋側(カプセル上部)に穴あけすることにした。蓋の厚さは3mm+紐かけ部分1.5mmといったところ。まずは3mmステンレス刃であけてみる・・・・あかない。格闘すること1時間。ようやく蓋に穴があいた。
続けて紐かけ部に進む・・・・進まない。力の加え方に強弱を付けながら、当たりをつけていく。少しドリル刃が進んだところで切削屑の色が変わった。どうやらドリル刃が削れているようだ。それでも続けているとようやく紐かけ部にも穴をあけることができた。
ここまでおおよそ1時間半かかった。しかも、ドリル刃の座りの良いところから穴あけしたので、思いっきりセンターを外した。ここは素人加工なので気にしない。使用したドリル刃は先端がフラットになり不燃ごみ行になった。今度やるときにはきちんと切削オイルを使用しようと思った。
穴があいたので、ブレーキクリーナーで洗浄する。
SHCT3センサーそのものを防水する
今回はSHCT3センサー基板自体をBONDICを使ってプラスティックで固めた。
SHTC3の穴部分には液体プラスティックを垂らさないように気を付けていたが失敗。
その時の湿度はどうなる?、想像通り「99%」と表示された。これは液体プラスティックを硬化させても変わることなく、この時点で温度センサー用途にしか使えなくなった。
めげずに別のセンサー基板でトライ。が、しかし、またもや失敗。
3度目の正直で今度はセンサーの周囲を先に盛り上げ、上部に小さく切ったプラパンで蓋をし、その上から液体プラスティックで塞ぐ作戦をとった。一応空間が出来ているようで、内部湿度が表示された。
配線
ケーブルにコネクター部を付け、センサー側は「はんだメッキ」を施し、いよいよ防水加工へ。
カプセル内の防水処理
前回、防水カプセル内の充填剤に1成分形シリコーンコーキングを使用したが、硬化には空気中の水分を必要とするため、密閉してしまうと硬化不足となることが考えられる。そのため今回は化学反応で硬化する2剤式のエポキシ・変成シリコーン系弾性接着剤を使用した。
続けてカプセルにエポキシ接着剤を満たしてセンサーを入れ蓋を密閉する
水に直接触れるところは安全面からシリコーンコーキングとした
防水カプセル蓋の水に触れる部分は安全面からクリアーのシリコーンコーキングとした。果たして防水性は如何に?
エポキシ接着剤とシリコーンコーキングの硬化待ち
エポキシ接着剤とシリコーンコーキングの硬化を待っている間も、少しばかり計測してみた。
少しずつ湿度が上がってきているが、39%前後で安定してきた。基本的に相対湿度なので温度が変われば変動するものと理解している。
エポキシ接着剤の硬化時間は24hだがシリコーンコーキングは1週間程度掛かるので、焦らずに完全硬化を待ってアク抜き&防水テストを行う。
アク抜き&防水テスト
アク抜きと防水テスト開始です。
プローブ内の湿度は43-44%と安定している。これはいけそうだ。
水槽に投入!
いよいよ水槽に投入です。餌やりと間違えて、みんな寄ってきます。
奥が初代プローブ、手前が今回作ったプローブだ。
新旧プローブ比較
参考までに新旧プローブを並べてみる(左:旧、右:新)新しい方がスッキリしている
最後に
今回はプローブのみの製作でしたが、なんだかんだで2週間以上かかりました。はやくSwitchBotさんから水温計が発売されないかな。。
byコバ
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